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【VOL.18】和室のフォーカルポイント [2005/07/09](横山 容子)

(2007/04/01 その他のメンバー )
あたりまえのことかもしれませんが、最近になって気がついたこと。

床の間のある和室にお客様を通すと、床の間を背にするように座っていただきますよね。
これが、子供心に不思議で不思議で。
「どうして、掛け軸やお人形さんできれいに飾りつけた床の間を見る側にすわらないのだろう?」
下座に座っている自分は、とても良く、床の間飾りが見渡せるので、
「絶対、こっちのほうが、いい場所なのに。」と。

最近は、ガーデニングの本などで良く目にしますが、フォーカルポイントという言葉があります。
フォーカルポイント=文字どおり、「焦点」。みんなの視線の集まる点。
それは、内部空間ではリビングルームの石造りの暖炉だったり、外部空間では庭のまんなかに置かれたベンチだったり。
子供だった私にとっては、「床の間」はみんなの視線の集まる、集めたい場所そのものでした。

それでは、なぜ、お客様に床の間を背にして座ってもらうのか?
「ひかえおろう」の時代劇にあるとおり、主従の身分格差の名残といってしまうとミもフタもないのですが、
こうは考えられないかなあ・・・

フォーカルポイントであった「床の間」は、時によってあっさりとその役目を捨て、おもてなししたい人を美しく際立たせる背景・バックスクリーンにその質を変容したのではないだろうか?

時には人の視線を集めるフォーカルポイントとなったり、時にはそこを使う人を美しく見せるバックスクリーンになったりと、二つの質をあざやかに行ったり来たりしているように思うのです。

T邸子供部屋
S邸 和室飾り床

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