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【VOL.21】構造あらわし [2005/12/10](横山 容子)

(2007/04/01 その他のメンバー )

住宅の現場監理の中で、一番どきどきわくわくする時は、何時だろう?

私はと言えば、まちがいなく、上棟前後の構造の骨格がその敷地に立ち現れる時、と答えるだろう。


今まで、二次元の紙の上での「絵」であったり、持ち運びのできる模型であったりしたものが、実際のスケールを伴って目の前の空間に立ち上がる。
何も身にまとっていない骨格としての木構造の矩体が、毅然としていて、とにかく、ほれぼれするほど美しいなあと思うのです。

先月竣工した大磯代官山の住宅では、小屋組み構造をあらわしに。
厳しい予算取りという現実的な問題―天井部材をなくす―から出発した構造あらわしでしたが、構造美がそのまま意匠となることへの期待感は、ふつふつと。

ところで、天井というものは何時の頃から住宅にあったものか?

寝殿造りの頃はありません。屋根を取って上からのぞけば、やんごとなき姫君殿方が見えるのです、源氏絵巻のように。
柱が丸柱から角柱になり、そこに引き戸が収まって、屋根の下の空間をそれぞれの用途に分け始めた頃から生まれたエレメントです。

書院造りの頃からある天井材をなくしてしまうということは、ある意味覚悟が必要でありました。 
ろうそくで生活していない現代において天井は電気配線の強い見方だということ。そして、普段見慣れない構造材のラフな面構えに対する建て主のコンセンサスを得なければならないということ。

影の立役者のような構造体を表舞台の意匠に踊りださせるためには、設計者の自己満足だけではだめなんだと反省しつつも、竣工後の家において、小屋裏空間を眺める時、上棟時のどきどきわくわくを感じ続けています。

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