Architects Desk Home > COLUMN > 【VOL.36】「道~自然にできたボンエルフ」 [2008/08/09](横山 容子)

【VOL.36】「道~自然にできたボンエルフ」 [2008/08/09](横山 容子)

(2007/04/01 その他のメンバー )

みなさん、プラプラ、道歩くの好きですよね?
はい、私は大好きです。

大磯に越してきたばかりの頃は、地元探検とばかりにあちらこちら、たくさん歩いたものです。
ここ、大磯は海と山にはさまれて細長い市街地を形作っているので、整然とした碁盤目状の道路計画は成り立ちにくく、特に昔たくさんの漁師さんが住んでいたであろう下町には、歩くのが楽しい、もっと先を歩きたくなるそんな魅力あふれる小道がたくさん点在しています。
大磯のあの道この道を思い浮かべながら、プラプラ歩きの楽しい魅力的な道とはどんな道なのか、考えてみたいと思います。

道幅の狭い道。
魚屋さんの横の道は1.8M、この前設計した家の前面道路はなんと1.3M!
でも、ねこだけの通り道ではありません、ちゃんとした生活道路です。
駅への近道だし、子どもたちが三輪車に安心して乗れるところ。

曲がりくねった道
大きく蛇行していたり、微妙な曲がりが繰り返されたり、三叉路だったりで、先を見通すことができない。
この道の先はどうなっているのだろう、という人間の本性の一番重要ともいえる好奇心をくすぐります。

行き止まりの道(車にとって)
フツーの道、というのでは説明不足ですね、車の対向できる4M幅の道なのに、その行き着く先には階段や車の渡れない橋が待ち受けている。迷い込んだよそ者のドライバーさん、お疲れ様です。
人が主人公である道に、緑と坂(高低差)という大道具が付け加えられ道の魅了度は二乗、三乗に。

そう、これらの道は1970年代にオランダのデルフトで実践された歩車共存・人間優先型の道路整備形態、
ボンエルフ(生活の庭)の概念
と同じといえます。

道幅の狭い道は、歩行者専用道路ペデストリアンパスとして、曲がりくねった道は車の速度を落とさせるためのハンプ、また、行き止まりの道はクルドサック (袋小路)として速度を上げて通り抜けようとする車を除外します。

これらの道造りの考え方は住宅地やニュータウンでの道路計画に威力を発揮していますが、結果として歩きたくなる魅力満載の道を造りあげているのであれば、全国の地方都市のシャッター街化している中心部の再生にも一役買えるのではないかと思っています。




道幅1.5M。
石垣と緑で南の島のイメージ。

三叉路の真中に井戸のある緑地帯。
地域の人たちの語らいの場であったろうが、
今は 残念ながら閉ざされている。

平塚扇が松商店街のシンボル扇が松。
堂々と道に根ざしている。
この夏の暑さに松の緑陰がうれしい。

コメント

コメント

ニックネーム